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ストーリー4.協調学習、高校の授業をインタラクティブに!

(音楽)

中原 はい、それでは皆さん、こんにちは。東京大学の中原です。きょうは同じ東京大学に勤める三宅先生に、三宅なほみ先生に来ていただきました。先生、お忙しいところどうもありがとうございます。

三宅 お呼びいただいてありがとうございます。

中原 この番組は、トークセッションは教えることを教えるってことに関心を持つ方、特に教えることを近い将来、大学の教壇に立って教えることを興味を持ってる院生さんとか、そういう方に見ていただく番組なんですけれども、先生の、早速なんですけども、先生のご意見というのか観点から教えることとか、あるいは教える人にどんな資質とか、あるいはアクトが必要なのかなとお考えですか。それって何なのかって、いきなりざっくりしたことなんですけど、いかがでしょうか。

三宅 人って生まれたときからしばらくほっとくと、中原さんもお子さん育ててらっしゃるけど、なんか勝手にいろいろ言葉を覚えたり、あそこにおいしそうなものがあるとか、ああいうふうににっこりするとなんかいいことがあるとか学びますよね。

中原 そうですね。ろくでもないことも含めて覚えますね。

三宅 はい。経験したことで次を予測できるようになる。小さいときから。だから人が持っているそういう基本的な学ぶ力っていうのが何なのか。それは小さいときだけじゃなくて、小学校、高校、大学から多分社会に入っても、その力を使って基本的には学んでいるはずだから、だからいろいろ経験して、自分で考えて、自分で分かるっていう、そういう主体的なものなんだ、っていうふうにまず学習者を見る。

中原 なるほど。

三宅 で、この人今、どういう情報を持ち込んで、何を学ぼうとして、何を分かっていってるかなっていうことが見えるようになると、それを支援してあげるのが一番本人にとっても学びやすい学びを支援することにつながるだろうと思うんですね。

中原 なるほど。そういう意味でいくと、ある意味教えるってことはまず人が学ぶ力を持ってる存在であると。で、そのそれぞれの人々が学ぶようなやり方っていうのを、エンパワーメントしてあげるとか、元気にしてあげるというのか、引き出してあげるっていうとこにかなり近くなるのかなと思うんですが、そんな理解で

三宅 そうでしょうね。はい、そうだろうと思います。

中原 そのときに先生がこれまでずっとご研究なさってる分野は、協調学習っていう分野だと思うんですけれども、もしかしたら協調学習ってあんまり一般には通じてない言葉なのかもしれないなと思うんですけれども、協調学習ってワンワードで言うと、短く言うとどんなような学習なんですかね。

三宅 人が自分で学んで体験から作っている予測の範囲を、他人が経験して知っていることも対話で取り入れて、予測の範囲をもっと広くする学び方?

中原 ということはつまり人が1人で学ぶんじゃなくて、いろんな人がいろんな学び方をしてるよねと。その学んでる人たちの間で、対話とかコミュニケーションがあれば、自分一人で学んでいくんじゃなくて、他の人の知恵からも学べることがあるよね、っていうことですか。

三宅 そうですね。

中原 なるほど。それは一般的には例えばグループ学習とか、話し合いとか、そういうふうに言われることもあるのかなって一瞬思ったんですけど、それと同じなんですか。それともちょっと違うんですか。

三宅 形は非常に似てるっていうか、人は他の人が一緒に居て、いろんな話し合いができるときに学ぶ力っていうのを持ってるんですけど、それをうまくデザインしてあるような対話の場と、そういうことをあんまり意識しないで、最初にお話しした人が持ってる、本来持ってる学ぶ力っていうのを意識しながらデザインするっていうのとで、うまくいく場と、あんまりうまくいかない場ができてしまう。ただこれから授業を作ろうっていう方たちは、うまい対話をデザインして、うまく対話が起きるように支援するっていうか、ファシリテイトするっていうんですか。そういうことができると本人たちがどんどん主体的に学んでいくような授業の場面というのもデザインできますよ、っていうふうに思ってます。

中原 例えば具体的に授業の形式っていうか、グループでの話し合わせ方っていうのは、どんな感じなんですかね。どんなふうに人と人とを

三宅 いくつか大事なことがあって、多分二つあるんですね。一つはこれに答えを出してみたいな、っていう問いを共有していることというのが一つです。

中原 なんか駆り立てるような、っていう

三宅 はい。それについて自分はちょっと分かってるけど、もっと知りたいな。もっと予測の範囲が広くなるといいなって、そう意識しなくても、サッカー、ボール蹴って結構うまくなってきたんだけれども、うちの校庭はすごく整備してあるからいいんだけど、隣の友達の校庭に行くとあんまり整備されてないんでうまく蹴れないと。あっちでもうまく蹴れるようになりたいなとかね。そういう人たちがみんなで集まって、じゃあどうやって蹴ったらいいんだろう、みたいな話しするときには問いが共有されているじゃないですか。

中原 そうですね。

三宅 もう一つ大事なことは、一人一人が知ってることが違うっていうことを認める。なんか私はこういうことを知ってる。でもあいつはちょっと蹴り方してる。あれを自分のものにしたいなっていうような感じがある。みんなの違いを一緒にしたら、全員やってることの質が上がるかもしれないみたいな場がうまくデザインできると、それぞれが、ああ、きょうはいろいろ話し合って、学べて良かったっていうふうになる。

中原 ある人はあることについて知ってて、違うことは、違う人はBっていうこと、Aということを知ってて、Bってことを知ってる人が居て、それがこううまく混じり合ったり、組み合わさったりすると、AプラスだったりBプラスだったり、AプラスBだったり、そんなようなことが生まれるっていうこと

三宅 そうでしょうね。一人一人は自分ができることを話してみて、それが正解だと思ってるわけですよね。こうすればいいよね。そうすると他の人が「えー、違うんじゃないの」って言われるから、「え、今何て言った」なんて言われてるうちに、自分が分かってたことを表現し直していくと、言葉で表現し直してきますから、それだけでも自分のやっていることがしっかりしてくる。そこに相手が、「でもこういうときにはこうすればいいって自分は思ってるよ」。最初はうそだって思ってるんだけど、自分の考えが変わってるうちに、ああ、あいつの言ってることもいいかもしれない。それを両方組み込んだような表現っていうのができるようになってくと、他の人は知りませんけど、この人、かしこくなるわけですね。そういうことがあっちこっちで起きるのが実は対話による協調学習。

中原 なんかこんな所にこう、モニターがあるんですけども、これをちょっと使って説明してみると、例えば協調学習のやり方の中で知識構成型ジグソー法ってここで書いてありますが、これどういうようなやり方なんですか。

三宅 このような形でやると、今言っているような子どもが本来対話から経験範囲を広げていけるような学びが教室でもできますよ、っていうので教科書で教えたいことに合わせて、そういう対話が起きるように仕組んだ型なんですね。

中原 型なんですか。

三宅 はい。

中原 これどういうふうにこの、3つのグループの

三宅 何の、何の教科でやりましょうか。小中高どの教科でも先生方にこういう授業を作っていただいてるんですけど、分かりやすいとこだと理科ネタでもいいですか。

三宅 うん。

三宅 中学2年生ぐらいで雲はどうしてできるのか。雲とは科学的にどのようなものかっていうのを学んだりするときに、海面の所にある空気の固まりが山とかに沿ってずっと上に上がっていくと、軽くなりますよね。自分で膨らんじゃいますね、っていう話が一つ。これは教科書に書いてあります。それから気体が勝手に膨らむと、中の温度が下がりますとかっていうのを断熱膨張とかっていう話。あれがちゃんと教科書に項目があって・・・。

中原 難しいですね、それ。

三宅 はい。で、断熱膨張ってこういうことがありまして、ちょっと不思議ですよね。膨らんだだけで冷えるっていうのは。でもそのことをここで学んで、挙げ句の果てに空気の固まりの中の温度が下がると、そこの中に入っていた目に見えない水蒸気っていうのが固まりの気体の、固まりの量の温度によって、どれだけ水蒸気をたくさん含めるかが決まっているので、温度が下がっちゃうと含めなくなっちゃうんですね。水蒸気として。で、水蒸気になってないものっていうのは水になったりして、だから夏暑いときにコップが水滴付いたりするでしょ、みたいな飽和水蒸気量っていう話が書いてあるんですよ。

中原 20年ぶりぐらいに聞きました。

三宅 はい。20年、若いね。で、これを先生がずっと説明をしていって、挙げ句の果てに気体が上がっていって冷えて、断熱膨張をして、気体が上がっていって膨らんで、断熱膨張してその中が冷えたので、内包できる水蒸気の量が減って、なんか核になるほこりでもあればそれの間にどんどん水の粒になって、見えるようになってきますからそれが雲ですっていう、その説明を先生が下手をするとできるだけ分かりやすく、自分が一番いいと思う図版を使って、電子黒板使ってパッパッとこう説明するっていうようなことをやるわけですよね。

中原 そうですね。

三宅 でも先生が学んでるみたいな感じしません?

中原 なるほど。

三宅 で、本来学ばなきゃいけない生徒っていうのはそれ聞いてて、「ああ、先生説明うまいな」って言ってるだけで、一度も断熱膨張とも言わないし、飽和水蒸気量って温度が下がると、上がるとどうなるの、みたいなことも自分で自分の考えで、じゃあそうなったら曇ってどうしてできるの、っていうところに結び付けることをしないわけですよね。

中原 1個問いがあって、それを構成するような知識っていうのが、概念があって、それぞれについて先生がダラダラダラッとこうしゃべってしまうんじゃなくて、それぞれについて考えさせるってことですかね。

三宅 それを確認して、組み合わせて答えを作りたい。でもそれ1人でやるとあまり効率が良くないですし、どうせこっちに校庭で蹴れる子とあっちの校庭でボール蹴れる子、一緒にやったほうがお互いに効率いいわけですから、きょうみんなが答えを出したい。「雲とは科学的に何かってみんなで考えてみようね」って先生が言うだけは言うんですね。そのとき考えてること、ちょっと書いといてもらったりする。で、自分はこんなこと知ってるな。だけど全部を答え出ないな。答え出したいな、っていう気になってもらい、で、どこかの子どもたちに「あなたたちちょっと、気体が上昇したらどうなるっていう話やって」って一つの部品を渡します。で、もう一つの所には「断熱膨張って書いてあるから、あそこ見て、ちょっと何が書いてあるか分かってね」。で、こっちには「飽和水蒸気量の話があるよ」って、「そこの話は何だろう。これは雲ができるってこととどう関係してるかな。適当な答えを作ってね」っていうので10分か15分でそこを整理してもらったら、それぞれ何となく、ああ、私にはこんなこと言いたいことがある、っていうのができてきますので、そうなった時点で、ここまでをエキスパート活動って呼んでるんですね。で、即席エキスパートになってもらうわけです。

中原 即席にね。

三宅 でも全員が分かってることは答えではなくて、部分でしかないってことも分かってると。だからあの子理科強いから、あの子の説明聞いたら分かっちゃうよね、みたいな関係が作れないというふうに舞台を作っておいて、ここから一人一人集まって、新しいグループを作って、「この3人で今の三つを組み合わせて、誰もまだ答え持ってないと思うから、答えを考えながらこんなんどうだろうねっていうので話し合ってみて」っていう話し合いに持っていく。

中原 そうすると先生がやらなきゃなんないことは、この一番最初の問いを作ることと、これ、それぞれの部品を作ることと、あとはみんなが来るようにファシリテーションするっていうのか、そういうことになるんですか。

三宅 はい、それになります。

中原 なるほど。

三宅 で、だんだんここで答えが出てきたら、それなりに自分が1人で考えてたときよりましになりますよね、多分ね。で、私たちの考えてっていうのは話し合ってよくなるね、っていう気分になってもらったところで、ここまでをジグソー活動って言うんですけど、こういうグループがいくつかできます。で、少しずつ分かり方が違いますから、グループごとに「どんな話になった? 発表して」っていうのを発表してもらって、あるいは交換し合うっていうようなことをやってもらうと、話し手になったり聞き手になったりしながら、それぞれの一人一人が自分が一番納得のいく表現っていうのをつかんでいく。そうなってきて、私にはこの言い方がいいなっていうのが、作ってるときに先生が思いがけず、「あ、ここ、こういうふうな言い方でいいよね」みたいなことを言うと、次のグループがそれそのまましゃべったり、全員が分かりかけてますので、分かってるところを最後はもう一回1人で。

中原 最後は戻るんですね。

三宅 はい。何せこれ、グループ使いますけど何のためにグループ、対話使ってるか、他人を使ってるかっていうと、一人一人が自分の考えてることをもう一回はっきり表明してみて、で、うまく伝わらない、おかしいなって感じながら、自分の考えに戻って他の人のも受容して、新しい答えを自分で作っていくので、実は全然そういう意味ではなんでしょうね。仲良くしてるわけじゃないんですね。みんなが自分の答えをしっかりさせたものを書きとめる、っていう。

中原 仲良しグループじゃないと。

三宅 はい。

中原 これちなみにこういう授業やってくときって、尺って、時間は普通の授業でバーッてしゃべくりまくるよりも、先生がしゃべるよりも時間はかかるんですかね。

三宅 これ、このものは45分から60分で終わります。

中原 じゃあ結構いろんな活動がダーッてこう入ってる形なんですね。

三宅 はい。

中原 効果はどうなんですか、この。

三宅 このやり方でやったほうが、まず教えたい内容、気体が海面にあって、上がってったらどうなりますかっていうのの答えとか、なんか外から熱入れないで、バーッて広がると温度が下がる。あれを何と言いましたか、みたいなことも、やっぱりこのほうが定着率が良いですね。先生が10回しゃべってくれたの聞いてるより、自分で「断熱圧縮だったっけ? 断熱膨張だったっけ? 何だっけ?」みたいなことを言って、何度も言い換えてたり、最初読めなかったものが、「何て読むの」って言ってるのを教えてもらうと、自分なりに確認したりできるので。

中原 自分でやっぱり考えないと駄目ですよね。

三宅 結局自分が動いている分だけ原因がある。

中原 なるほど。

三宅 という意味では学力の定着も良いです。

中原 そうですか。これ先生、今先生いろんな活動なさってる中で、小学校とか中学校とか、高校の授業を変えるっていうか、授業作りを教育委員会を通していろんな現場の先生と会われて、やってらっしゃると思うんですけれども、これどういうふうにじゃあこういう授業を小学校、中学校、高校とかの現場に増やしていらっしゃるんですか。

三宅 大体は教育委員会のほうで3日間とか4日間の研修を組んでいただくんですね。で、やってみたい先生たちを集める。あるいは県によってはもう初任の高校の先生に、全部にこれやってくっていうのもお手伝いしています。で、1日目ぐらいに実際には体験していただいてます。

中原 じゃなきゃ分かんないですよね。

三宅 そうですね。2種類ぐらいね。理系、数系の先生には社会系のもの。社会系のってうまくいくといろんな考え方が出てきて、読みが深まるみたいなのができるんですね。で、社会人文系の先生には雲みたいなの。体験していただいて、ああ、こうズバーッと合わせると、一つの答えにいくんだけど、「なぜできますか」って言うと答えは同じなんだけど、一人一人の考えが違って、「どうして」って言ったときの説明が一人一人やっぱり学んでるねって。こんなの体験しといていただいて、これが実はエキスパート活動で、違う教材体験していただいた先生方に集まっていただいて、どんな授業でしたか、どの辺が肝でしたかっていうのをご自分たちでしゃべれるようになっていただいて、じゃあ作ってみてくださいって。

中原 なるほど。やっぱ体験して。

三宅 はい。

中原 多くの先生って、こういう形での授業みたいなものを、自分の教育を受けたときにはあんまり体験してないと思うんですけど、もうすぐできるようになるもんなんですか。結構時間かかるもんなんですか。

三宅 やっぱり手慣れた形で、こうすればうまくいきそうっていうのをつかんでいただくのに、何回か実践繰り返していただいてると、っていうことはありますけれど、早い遅いはすごく先生によって違います。

中原 そうですか。

三宅 はい。1回体験しただけで、「あ、三宅先生ね、これ私やりたいと思ってた授業だったのよ。どうやってやるのかいまいち分かんなかったんだけど、明日から私やれるわ」っていう方もいらっしゃって

中原 すごいつわものですね。

三宅 はい。

中原 でもなんかこう勘所がちょっと分かんなかったりする人も居るってことですね。

三宅 はい、そうですね。

中原 なるほど。今日本全国で、先生結構飛び回ってらっしゃると思うんですけど、どのぐらいの学校とか、先生と関わられてるんですか。

三宅 県の教育委員会っていうのは高等学校ですよね。それが3県ぐらい入ってます。中で一番大きいのが埼玉県で、埼玉県は公立の高等学校が189あるんですけれども、ほとんどの学校でどなたかがこれをやってる。中で88、半数以上の学校ではもう推進員っていう、これを県の事業としてこれを進めていく先生方が複数いらっしゃるというような状態になってきて。

中原 えらいことですね。ということは

三宅 かなりえらいことですね。

中原 経由した高校、その学校で学んだ人が次に大学に来るっていうことですよね。

三宅 はい。

中原 面白いですね。

三宅 だと思いますね。市町は小さい所もあって、鳥取県の10パーセントの面積を持っている町なんだけれども、小学校1個、中学校1個しかなくて、そこはもう全員の先生が試してやってらっしゃるので、そこをお手伝いしてるみたいなものも入れると19ぐらいの市町ですとか、学校群ですとか、そういう所で小中はお手伝いをしています。

中原 めっちゃ忙しそうですよね。本当こんな所に来てる場合じゃないって感じで、そこは誠に申し訳ない、かたじけない感じで・・・。

三宅 いやでもあちこち行ってみると、緑は濃いし、海は青いし、ものはおいしいし、いいですよ。おすし好きでしょ、だって・・・。

中原 よく知ってますね。

三宅 はい。

中原 ちょっときょう、もっとお時間あったらすごくたくさんお話伺いたいんですが、最後にこれ見られてる方で、メインのターゲットになられてる方、オーディエンスの方は近い将来大学の教員に立つ、教壇に立つ若いかたがた、研究者であったり、実践者であったりする方なんですけれども、若い方に先生がいろいろやられた経験を、一つなんかアドバイスをするんだったら、教えることを教える。それをうまくやっていくために、あるいはそれと向き合うためにどういうことが必要なのか。あるいはどんなこつがあるのかっていうことを、最後にちょっと一つお聞きしたなと思います。いかがでしょうか。

三宅 はい。教え方ってこういうふうにするといいよ、っていう理論とかマニュアルっていうのが必ずしもあるわけじゃないんですね。こうするといいよ、っていう話はいっぱい書いてあるんですけど、それをご自分がどう学んでこられたか。他の人たちがどう学んでるかっていう、そこへ立ち戻って、どういう学びを人はするのが得意なのかな、どこを支援してあげたらいい学びが起きるのかなって、ちょっと自分でむしろ考えて、目の前に居る人に何かこう、いろいろサポートをしてみる。実際どんな学びが起きるのかっていうのを分析してみて、というようなことをやれるといいと思います。だから大学の中でちょっと忙しいかもしれないけど、教えてるクラス、今度グループでいろんなこと、新しいことやるから手伝ってよ、っていう先生だったらもうラッキーっていう感じで。

中原 なるほど。

三宅 はい。そこへ行って、入ってやってみて、体験する。そういうことと人は本来どう学んでいくものなのかな、っていうことについて、たちの良さそうなものを少し読むとか。本から始めて学習理論を身に付けてからじゃないと現場に入れないっていうふうにあまりお思いにならないほうがいい。それよりはなんかコンテンツが大事ですね。教えたいことについては専門性というのをしっかり身に付けて、ご本人が学ぶのが好きっていうタイプの方が、自分の好きな学びを他の人にも一緒にやってってもらうっていうやり方がいいんじゃないかと思うんですけど。

中原 なるほど。そうですよね。本見たり、マニュアルで見たりしてできること、もちろんこのクリエーティブ・ティーチング、コンテンツそのものだと思うんですけれども、こういうのを見て、なんかちょっとやってみようっていうふうに思って、でもそれだけじゃやっぱなかなかできるようにならないから、やっぱり現場で人は強くなるっていうふうに

三宅 そうですね。

中原 教えることも現場だと思いますので、そういう実践を通して

三宅 できるといいですね。

中原 一つ一つやるしかないかなと。

三宅 はい。もう時間ないと思うんですけど、これ実はCOREFってなってまして、うちの略称なんです。

中原 そうですよね。

三宅 これで検索していただくと、そこの中にいろんな実践例がたくさんありますので

中原 それはすごいですね。分かりました。

三宅 そんなもの見ていただいて、というのもいいかもしれません。

中原 COREF、COREF。

三宅 はい。COREFと呼ばれています。

中原 corefスペース東大みたいな感じで検索いただければと思います。それではきょうは短い時間でしたが、三宅先生にお話を伺いました。どうもありがとうございました。

三宅 ありがとうございました。

(音楽)

(了)

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