Utokyo faculty development東京大学

講座の目的

インタラクティブ・ティーチングのプログラム概要

担当教員

栗田佳代子(東京大学・准教授)、中原淳(東京大学・准教授)

ゲスト講師

佐藤浩章(大阪大学・准教授)、藤田将範・渡辺修也(音楽座ミュージカル)、浅田孝紀(東京学芸大学附属高等学校・教諭)、入江直樹(東京大学・准教授)、上田信行(同志社女子大学・教授)、苅谷剛彦(オックスフォード大学・教授)、へルマン・ゴチェフスキ(東京大学・准教授)、斎藤兆史(東京大学・教授)、渋谷まさと(女子栄養大学・教授)、高木晴夫(法政大学・ 教授)、平岡秀一(東京大学・教授)、本田由紀(東京大学・教授)、三宅なほみ(東京大学・教授)、山内祐平(東京大学・准教授) 、山邉昭則(東京大学・特任講師)、吉見俊哉(東京大学・教授)

開講期間

8週間(+リアル・セッション3日間(計18時間、開催場所:東京))

本講座は、株式会社 NTT ドコモと ドコモgaccoが提供する大規模公開オンライン講座提供サイト(MOOC)「gacco(ガッコ)」において、無償で公開します。 第4期講座への受講登録は2016年2月24日開始、講座は2016年4月27日に開講です。 開講期間中は、週に1回、動画配信を行います。
動画は各週約9本(1本あたり約10分)配信されます。受講者の方々には、初回に記入式のワークブックをダウンロードいただき、そちらを利用しながら各週の動画を視聴し学習を進めていただきます。
その後、講座修了者のうち、希望者20名を対象に3日間にわたる「リアル・セッション(対面授業)」を開講します(希望者多数の場合は提出された課題成績などをもとに選抜をいたします)。
リアル・セッションにおいては、担当教員のファシリテーションのもと、他のメンバーとともに様々なワークに取り組んでいただきます。

インタラクティブ・ティーチングの開講目的

大学教員はいま、変動の時代のなかにおかれています。

少子化やライフスタイルの変化を背景に入学してくる学生が多様化し、大学に求められる役割が変わってきました。
大学は従来の「研究機関」としてだけでなく「教育機関」としての質が問われています。
大学で行う教育についての説明責任を果たすために、例えば、学生たちにどのような成長が見られたのかを、学習成果(learning outcome)として対外的に示すことが求められつつあります。

この流れに伴い、大学教員は「研究」の成果だけでなく、「教育」力も求められはじめています。
従来のように単に授業を行うだけではなく、その質に対する責任が問われています。
また、リメディアル教育(補習授業の実施や、補習用教材の開発など)の実施、社会人学生向けの授業・カリキュラム開発や、留学生への対応、タブレット端末などのICTを活用した授業デザインなど、「教育」に関わる幅広い工夫を行うことも期待されるようになってきました。

インタラクティブ・ティーチングイメージ
インタラクティブ・ティーチングイメージ2

こうした要請は実際に教員採用の変化として現れ、書類審査の段階で「シラバス」や「授業案」を提出することや、面接において「模擬授業」の実施を求められるケースが増加しつつあります。
一方、大学教員になるために初等・中等教育のような教員免許は必要ない、つまり教育に関する正規の研修機会は用意されていません。

このような状況において、これから大学教員を目指す大学院生の中には、不安や課題を抱えている人が多いのではないでしょうか。
大学教員の「研究者」として能力を伸ばすことはもちろんですが、もう一方の「教育者」としての知識やスキルも習得したい――このような思いを持つ大学院生のために、本講座は開講されます。
本講座は、東京大学で実施されている大学教員を目指す大学院生を対象とした「東京大学フューチャーファカルティプログラム」の蓄積をもとに構成されており、学生が主体的に学ぶための教育のあり方について、特に「ともに学ぶ」ことに重点をおきながら実践的な内容を展開します。
全国のさまざまな大学・分野・領域の大学院生とインタラクティブに「大学で教える」ということについて考えてみませんか? 学生の学びを育むことのできる大学教員になるために、ぜひこのチャンスをご活用ください。

なお、本講座の対象者は、大学院生に限定されません。
まず、「自分が実践している大学の授業は、これでよいのだろうか?」「改善の余地はないだろうか?」と考えていらっしゃる大学教員の方々、大学で教える機会があり、大学のもつ独特の文化・雰囲気に合致した授業づくりに悩んでいらっしゃる実務家の方々などにも、各大学が提供する公式のFDプログラムを補足するものとして、ご活用いただければ幸いです。
また、本授業で取り扱う学習に関する理論や教授手法などの内容は、大学の教育場面に依存したものでは決してありません。
ご自身の受け持つ現場において、学習者同士あるいは教育者-学習者間のインタラクティブな学びをよりうまく引き出したいと考えてらっしゃる初等・中等教育に携わる先生方、民間企業の人材育成ご担当の方々など、幅広い分野のみなさまにとっても有益な情報や学びを提供できると考えています。
「インタラクティブに教える」ということにご関心のある、幅広いバックグラウンドをお持ちのみなさまのご参加をお待ちしています。

学習内容

第1週 4/27~

ナレッジ・セッション

イントロ:インタラクティブ・ティーチングとは何か「アクティブ・ラーニングについて知ろう」
○アクティブ・ラーニングとは
○アクティブ・ラーニングの現状
○アクティブ・ラーニングの方法を選ぶ
○アクティブ・ラーニングの方法を適用する
○ディスカッション:自己紹介

スキル・セッション

スキルの哲学:肝心なものは目に見えない

ストーリー・セッション

○理系分野のアクティブ・ラーニング(東京大学大学院総合文化研究科・平岡秀一教授)
○ケースを用いた学習:ケースメソッドを用いたビジネススクールでの学び(法政大学経営大学院イノベーション・マネジメント研究科・高木晴夫教授)

第2週 5/11~

ナレッジ・セッション

「アクティブ・ラーニングの技法」
○Think-Pair-Share
○ジグソー法
○ポスターツアー
○ピア・インストラクション
○ディスカッション:グループワークこんなときどうする?

スキル・セッション

導入編1:空間を作る

ストーリー・セッション

○学生の議論を促すには?(東京大学大学院教育学研究科・本田由紀教授)
○協調学習、高校の授業をインタラクティブに!(東京大学大学総合教育研究センター・三宅なほみ教授)

第3週 5/18~

ナレッジ・セッション

「学習の科学」
○モチベーション(1)
○モチベーション(2)
○熟達への道
○練習とフィードバック
○ディスカッション:部分スキルへの分解

スキル・セッション

導入編2:伝わる喋り方

ストーリー・セッション

○栄養学を教える:一歩一歩学びをつくることの大切さ(女子栄養大学短期大学部・渋谷まさと教授)
○プロジェクト・ベースド・ラーニングからパッション・ベースド・ラーニングへ(同志社女子大学現代社会学部・上田信行教授)

第4週 5/25~

ナレッジ・セッション

「90分のクラスをデザインしよう」
○クラス・デザインの意義とモデル(1)
○クラス・デザインの意義とモデル(2)
○クラス構成の基本型
○デザインシートの利用
○ディスカッション:こんな授業をしてみたい

スキル・セッション

交流編1:まずは自分の緊張をほぐす

ストーリー・セッション

○目で見て、耳で聞く英語教育:視聴覚教材の利用(東京大学大学院教育学研究科・斎藤兆史教授)
○教え方、学び方の日米英比較、1人の教員ができること(オックスフォード大学社会学科・苅谷剛彦教授))

第5週 6/1~

ナレッジ・セッション

「もっと使えるシラバスを書こう」
○もっとある!シラバスの役割
○目的と目標の設定
○授業スケジュールのデザイン
○授業の構造を可視化する
○ディスカッション:目的・目標を設定しよう

スキル・セッション

交流編2:リアクションを生み出すために

ストーリー・セッション

○大学教育と大学生の日独比較(東京大学大学院総合文化研究科・ヘルマン・ゴチェフスキ准教授)
○学生とともに創る授業:プロジェクト・ベースド・ラーニングへの挑戦(東京大学教養学部附属教養教育高度化機構・山邉昭則特任講師)

第6週 6/8~

ナレッジ・セッション

「学びを促す評価」
○評価の目的
○評価を設定する際のポイント
○ルーブリック(1)
○ルーブリック(2)
○ディスカッション:ルーブリックを使ってみよう

スキル・セッション

応用編:質疑応答(1)

ストーリー・セッション

○研究の駆動力にもなる「おもろい教育」を目指して(東京大学大学院理学系研究科・入江直樹准教授)
○対話を使った組織変革・人材育成(株式会社アクション・デザイン代表加藤雅則氏)

第7週 6/15~

ナレッジ・セッション

「キャリアパスを考える1 大学教員としてのあり方」
○日本の高等教育
○大学教員としてのあり方
○目指す大学教員像を考える
○ディスカッション:教育と研究のバランス

スキル・セッション

応用編2:質疑応答(2)

ストーリー・セッション

○大学はどうなるか?大学教員には何が求められるか?:MOOCと反転授業(東京大学大学院情報学環・山内祐平教授)
○演劇を授業に活かす(東京学芸大学附属高等学校・浅田孝紀教諭)

第8週 6/22~

ナレッジ・セッション

「キャリアパスを考える2 ポートフォリオの利用」

○構造化アカデミック・ポートフォリオ
○SAPチャートの作成の意義
○SAPチャートの作成1―教育
○SAPチャートの作成2―研究
○SAPチャートの作成3―サービスおよび統合

スキル・セッション

まとめ:失敗を恐れるな

ストーリー・セッション

○大学の歴史から大学教員のこれからを考える(東京大学大学総合教育研究センター吉見俊哉センター長・教授、中原淳准教授、栗田佳代子特任准教授)

※公開日は第4期講座のものです。
※所属および職位は、平成26年8月時点のものです。

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